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秋も深まってくると、秋を代表する花が咲きそろいます。ナンブアザミ、オヤマボクチ、サラシナショウマ、カントウヨメナなどが行く所々に見られ、中腹を越えるとゴマナが群生していました。この時、特に印象深かったのが、オオベンケイソウで、岩場の脇に、お椀をかぶせたような紫色が鮮やかでした。登山口には、数種類のヨモギの群生が見られました。
ヨモギ類はたくさん種類があって、見分けるのが大変です。特によく見られるのは、ヨモギ、オオヨモギ、オトコヨモギですが、葉で区別すると、ヨモギは羽状に深裂し、裂片は数が多いです。オオヨモギは羽状に深裂しますが、裂片は数が少なく、大型で鋭くとがっています。オトコヨモギはくさび型で、先端が数多く裂けています。見られた花は以下の如くです。
ナンブアザミ コマユミ(実)
オヤマボクチ ゴマナ
オオベンケイソウ オトコヨモギ
ノコンギク アゼガヤ
カントウヨメナ ニガナ
平成28年3月16日 角田山浦浜コース
春一番は何といってもミスミソウ、イチリンソウ、キクザキイチゲ、カタクリです。目立ったのは、イチリンソウで所々で大きな花を凛と咲かせていました。ミスミソウは中腹の斜面にかわいらしく、また、きれいでした。カタクリは少し早かったので咲いている花は少なかったです。斜面に黄色の花がいたるところに目についたので何かと近づいてみると、ナニワズでした。登山口にネコノメソウが群生していました。
ネコノメソウも多くの種があります。その中で特に見分けにくいのが、ネコノメソウとヤマネコノメソウです。ネコノメソウは花の色が黄色で、がく片も苞葉も黄色です。ヤマネコノメソウは花の色が淡緑色で、がく片は緑でその基部は黄色です。柄が2~7㎝の根生葉があり、葉の形は腎円形です。以下は見られた花です。
ナニワズ ミスミソウ
イチリンソウ ミチノクエンゴサク
キクザキイチゲ カンスゲ
カタクリ ネコノメソウ
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秋の出だしのこのコースは秋特有の花が登山口から群生して咲きます。まずセンニンソウが出迎え、続いてヤマハッカ、ミヤマクルマバナと、中腹から少し登るとテンニンソウ、シラヤマギクが黄色と白の花を山を蔽うように一斉に咲かせていました。ボタンヅルは既に実になっていましたが、登山口を少し登り始めると、その間にナミキソウがかわいらしく咲いていました。
ナンブアザミの葉は全縁か、時に中裂しますが、モリアザミはしばしば、切れ込んでいます。モリアザミの総苞片は披針形で大きく開出していますが、ナンブアザミも大きく開出して、時に反り返っています。この二つは、なかなか見分けるのが難しいですが、ここで見られるのは大体がナンブアザミのようです。見られた花は以下の如くです。
テンニンソウ ナンブアザミ
シラヤマギク モミジハグマ
マルバハギ テイカカズラ
オナモミ メドハギ
ウツボグサ キヅタ
ミヤマクルマバナ シシウド
ボタンヅル(実) ノダケ
アカネ ナミキソウ
ヤブマオ イケマ
平成27年9月24日 角田山稲島コース
登山口を少し登ると、ミヤマイラクサの花が群生して咲き、そして両側にキバナアキギリ、ツリフネソウ、キツリフネが群生していて、花の数に圧倒されました。中腹にはニガナ類が多く、ニガナ、ヤマニガナ、ノニガナが咲いていました。そして、ある一か所にアズマレイジンソウが見られ、はっと驚きました。
ニガナ類もなかなか見分けがつきにくい花です。ニガナは短い丈で、花びらも5枚しかなく、葉は楕円状の披針形で茎を抱いています。ヤマニガナは丈も長く、花びらも多く、下部の葉は羽裂しています。ノニガナの葉は太く、基部は鋭く、二つに割れて茎を抱いています。以下は観察した花です。
キバナアキギリ シラヤマギク
アキノキリンソウ テンニンソウ
ツリフネソウ アズマレイジンソウ
キツリフネ ヤマニガナ
アカネ サラシナショウマ
ミゾソバ ノダケ
ゴマナ シシウド
アキノノゲシ ノニガナ
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平成27年9月2日 角田山浦浜コース
秋になると、細かい白花を咲かせる植物が一斉に目立つようになります。このコースでは特に、細かい白花の王様ともいうべきシシウドが大きく迫ってきて、それとともにオトコエシ、ノダケ、ヤマセリの花が咲き誇ります。そして、ヤブランも目立ってきていて、その中でつい見落としてしまいがちですが、小形なヒメヤブランを見つけることがあります。
ヤブランはヒメヤブランに比べて葉や、葉の丈も大きく、花は穂状にたくさん咲かせます。ヒメヤブランは花も色は同じですが、花は数個しか咲かせず、かわいらしいです。シシウドとノダケは同じ三出羽状複葉ですが、ノダケは花の色が暗紫色で、オトコエシの葉は葉柄が翼状になっています。見られた花は以下の如くです。
イヌヨモギ タムラソウ
ノコンギク ヤマニガナ
シラヤマギク テンニンソウ
オトコエシ ゴマナ
シシウド ノダケ
ヤマセリ ナガバキタアザミ
アオツツラフジ ヤブラン
ガンクビソウ ヒメヤブラン
平成27年9月10日 角田山湯の腰コース
このコースの秋は、秋に咲く花が群生して迎えてくれます。さっそく登山口から、ツリフネソウ、キンミズヒキ、ミズヒキ、ハナダテ、ミゾソバの群生です。中腹から所々に、オオカニコウモリ、モミジハグマ、ホツツジなどが目を引き、火の当たる頂上付近では低木につる性のネナシカズラ、オニドコロ、ヤマノイモが絡んでいました。
この時期に咲くオオカニコウモリとモミジハグマは花が白く似ていますが、よく見るとカニコウモリの総苞は白いですが、ハグマは茶色がかった緑です。ハグマの花の先がねじれていますが、コウモリのように反り返っていません。そして、カニコウモリの葉はカニの甲羅のようですが、オオカニコウモリの葉ははっきりした五角形です。以下は、観察した花です。
ナンブアザミ ジャコウソウ
ヌスビトハギ アレチウリ
ダイコンソウ ノアズキ
ネナシカズラ ハナダテ
テンニンソウ ツリフネソウ
シラヤマギク キンミズヒキ
モミジハグマ ママコノシリヌグイ
ミズヒキ オオヨモギ
ヤブタバコ オニドコロ
オオカニコウモリ アカソ
ホツツジ クサコアカソ
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この日は夏の盛りで、特にこのコースは日差しをまともに受けます。それでも、この時期にしか咲かないツル性の花が群生しています。センニンソウ、ボタンヅル、ヘクソカズラ、テイカカズラなどです。岩盤を登っていくとその間に所々、きれいな黄色のヒキヨモギが目立ちました。
この頃からキク科の花が咲き始めますが、シラヤマギク、ゴマナ、シロヨメナは枝先に花を水平にたくさん咲かせます。シラヤマギクの葉は下に行くほど大きくなり、シロヨメナの葉は3脈が目立ち、ノコンギクは葉がやや小さく、両面ともザラザラです。シソ科も咲き始めますが、ヤマジソは小さな花を穂状に、トウバナは階段状に、ミヤマトウバナは葉の上に、一段しか咲きません。花は以下の如くです。
ヒキヨモギ ヤマジソ
ホタルサイコ ミヤマトウバナ
オヤマボクチ トウバナ
タムラソウ ヘクソカズラ
ノハラアザミ アカネ
シラヤマギク ハマゴウ
ヒヨドリバナ イケマ
カセンソウ カラスウリ
ノダケ カナムグラ
コカモメヅル センニンソウ
キツネノカミソリ ボタンヅル
オトコエシ オトギリソウ
カラマツソウ
平成27年8月27日 角田山稲島コース
登山口から登ってすぐの道の両側は赤紫のツリフネソウと黄色のキツリフネが群生していて、少し登るとイラクサ科のミヤマイラクサ、カラムシ、アカソ、コアカソが群生していました。これらはあまり目だだないので、今では刈られていなければと思っています。中腹には、アカネ、イケマ、アオツヅラフジなどのつる性の植物が低木の上に絡み合っていました。
ツル性の植物は多くあり、区別が付きにくいですが、イケマは葉が卵型で、小さな白い花を球状に咲かせ。アカネは小さな白い花をまばらに咲かせ、葉は小さく4輪生となっています。見た花は以下の如くです。
ツリフネソウ アケボノソウ
キツリフネ ヤマゼリ
イケマ アオツヅラフジ
ヤマホタルブクロ ゲンノショウコ
ノブキ イラクサ
シシウド アカソ
ノコンギク コアカソ
アキノノゲシ シラヤマギク
アカネ オオカニコウモリ
ミズタマソウ
トウバナ
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夏の真っ盛りなので、夏に咲く花が勢ぞろいします。いたるところにコオニユリやクルマユリが見られ、登り始めると背の高いオカトラノオ、ヒヨドリバナ、サワヒヨドリが迎えてくれます。下を見やると、クルマバナ、キンミズヒキが群生していて、所々には小さなかわいらしい沢山の黄色い花を咲かせるホタルサイコに、また、一点、可憐なカワラナデシコにも出合いました。
非常に間違いやすいのはサワヒヨドリとヒヨドリバナの違いです。サワヒヨドリは花の色が淡紅紫色で葉は3脈が目立ち、茎は枝分かれしません。ヒヨドリバナは花の色は白色で茎は枝分かれしています。フジバカマの葉は葉の根元で3裂しています。この時観察された花の次の如くです。
クルマバナ ヤマゼリ(花)
ボタンヅル ホタルサイコ
クサフジ ヤマホタルブクロ
クガイソウ キバナハタザオ
カセンソウ オトギリソウ
ヤマハッカ ナキミソウ
平成27年8月6日 角田山浦浜コース
この時期のこのコースは何といってもキツネノカミソリの群生です。それでも時期をずれると枯れた花が目立ちますので、ちょうど満開の時期でした。春に葉を茂らせていたところに、花をいっぱいに咲かせていました。ここはオトコエシが所々に大きな固まりで迎えてくれますが、ふと、下を見ると、小さなかわいい白い花を咲かせるミズタマソウを見つけます。
オトコエシとヤマゼリなど、小さな白い花を固まって咲いているところを見るとなかなか区別ができません。そういう時は葉を見て区別します。オトコエシの葉は対生し、楕円型でやや、羽状に分裂しています。ヤマゼリの葉は羽状複葉で、花は咲き方は複散形花序でシシウドと同じ咲き方です。観察された花は以下の如くです。
キツネノカミソリ ヒメジソ
オトコエシ ウバユリ
ヤマゼリ ツリガネニンジン
ノニガナ クガイソウ
ヤマホタルブクロ オトギリソウ
ミズタマソウ オヤマボクチ
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初夏のこのコースはいろいろな花でいっぱいですが、特に目を楽しませてくれるのは、オカトラノオの群生です。そして、似たような花として、白一色のヤマブキショウマやアカショウマが目につきます。その中で、ある一か所に濃い紫色のノハナショウブが咲いていて、花期が短いので見られるのがラッキーでした。
トリアシショウマとヤマブキショウマ、アカショウマの区別がなかなかできませんが、ヤマブキショウマは葉の基部がくさび型で、葉脈が平行になって縁まで達していることです。トリアシショウマは葉の基部が心型で、茎がしっかりしていてトリノアシに似ているからです。アカショウマは茎が赤くなっています。見られた花は以下のごとくです。
ノビル キリンソウ
ツルキジムシロ ヤマブキショウマ
ナワシロイチゴ アカショウマ
クルマバナ ヤマホタルブクロ
カセンソウ ヤマアジサイ
平成27年7月9日 角田山稲島コース
このコースは、登山口からお地蔵様までの登山道の両側の下をよく見ると、いろいろな小さな花が咲いています。最近、刈られてしまって残念でなりませんが、クルマバナやヘビイチゴの黄色の花が咲いています。その中でも、小さくてピンク色の可憐な花が茎にちょこんとついているハエドクソウが印象的でした。少し登ると遠くに背の高い、白い花をたくさんつけているタケニグサに出会いました。
イチゴの種類の区別はわかりにくく、いつも悩みます。ノウゴウイチゴの葉は倒卵形で鋸歯はやや粗く、シロバナノヘビイチゴの葉は楕円形で鋸歯はとがり、葉脈はくぼんでいます。ヘビイチゴはシロバナと似ていますが、葉脈はへこんでいません。ニガイチゴの葉は三裂していて、クサイチゴの葉の鋸歯は重鋸歯です。見られた花は以下のごとくです。
クルマバナ マタタビ(花)
ヘビイチゴ ウバユリ
タケニグサ
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平成27年5月13日 ホタルの里コース
初夏のこのコースは樹林帯の中を歩くので木本性の花が多く、ヤマツツジ、タニウツギ、ツクバネウツギがカラフルに目線の上から覆ってきます。しかし、それだけでなく、下に目をやると、ササバギンランや、シュンランを見つけることができ、所々に鮮やかな黄色のキンポウゲが目に入ってきます。
ジシバリの葉は円形で鋸歯はないですが、オオジシバリは長楕円形で鋸歯があります。
ヤマニガナは茎葉はひし形で葉柄に翼があり、ノニガナは葉が矢じり型で茎を抱きます。観察した花は下記のごとくです。
シュンラン キンポウゲ
ヤマツツジ ツクバネウツギ
コウゾリナ ノニガナ
この時期は登山口に差し掛かる車道のわきに濃い赤紫のクサフジが一面に群生して目を見張らせます。海岸から切り立った崖にはスカシユリやハマエンドウ、アサツキが点々と咲き、少し登ったところにはハマボッス、テイカカズラ、コマツナギなどが並んで迎えてくれます。
カラマツソウの種類は花が白く、糸状なので見分けがつきにくいですが、葉で区別できます。アキカラマツは葉の形が円形で、ミヤマカラマツは楕円形で鋸歯があり、カラマツソウは倒卵形で先端が粗く三裂しています。観察された花は、以下のごとくです。
スカシユリ ジャコウソウ
ハマボッス ウツギ(花)
テイカカズラ シラキ(花)
ハマエンドウ メノマンネングサ
クサフジ アカショウマ
アサツキ ミヤマカラマツ
クルマバナ ヤマツツジ
ホタルブクロ